La Fragua de tío Juane

La Fragua de tío Juane
La Fragua de tío Juane

晴れた午後、サン・ミゲル教会の近くのボデガで「La Fragua de tío Juane 」
という公演が行われた。
石炭がくべられ火を熾された釜に、焼かれた鉄が入っている。鍛冶職人に扮した"El Gordo"と"Nano de Jerez"がマルティネーテを歌いながら、鉄を打つ。鍛冶打ちの音と共に、蹄鉄が出来上がる。後ろでは孫のNiño de la Fragua が静かに火に風を送る。響き渡る鍛冶打ちの音と、二人の声。マルティネーテがどうやって生まれてきたのか、それをその目で見た。
「鍛冶の仕事の後は家族で集まってフィエスタをするのだ。」司会がそう言うと、3世代が集まって、タンゴ、ファンダンゴ、ブレリアと歌い繋ぐ。脈々と流れるその血がこの家族を繋ぎ、伝統はこうして受け継がれる。石炭の焼ける匂いが、その歴史の深さを心に染み込ませる。
思わずすっと涙が流れた。このボデガのシェリーが美味しすぎて、ちょっと飲み過ぎたか?いや、きっとそれだけではないはずだ。