さて、ずいぶん時間が経ってしまいましたが、今回のスペイン滞在についてフラメンコ以外のことを。今回の滞在はいつも通りほとんどへレスにおりましたが、何度かちょっと別な街にも足を運びました。前のブログに書いたホセ・メネセの公演はセビージャでありました。セビージャに行くとほぼ立ち寄るお店がありまして、今回もまずはここで一休み。
手にしているのは「マンサニージャ」というお酒。シェリー酒に似ていますが、そうではありません。私の好みとしてはFinoの方が好きです。ここはガリシア料理の美味しいお店。大好物のCola de Toro（牛の尻尾の煮込み）やらPulpo a la Gallega（タコのガリシア風）などをつまみながら、セビージャらしいちょっと濃くて華やかな味を堪能。その後はセビージャ在住のりえちゃんと一杯飲んでからTeatro Centralでホセ・ネメセを堪能しました。（詳しくはこちらのページをご覧ください。）
公演後はバスでホテル近くまで戻り、どこかで一杯飲もうねーとそぞろ歩き。しばらく歩くと「ここで昔はよくフラメンコのライブとかやってたんだよ」と相棒がバルを指さす。「Casa Manué」という看板のそのお店は見るからに「オヤジバル」。相棒と一緒じゃなかったら絶対に入れない。ということで寄ってみることに。気遅れしつつも中に入ると壁には一面フラメンコ・アーティストの写真。隅っこで小さくなりながら様子をうかがっているうちに、隣にいたおじさま二人＆店のご主人と少しずつ話すことに。日本人についてやら、外国人についてやら話し、また「俺の名前は漢字でどう書くんだー！」なんて聞かれたり。そのうちに店の外が騒がしくなると、セマナ・サンタのパソ（山車）の担ぎ手たちが休憩をしにやってきた。
セマナ・サンタが大好きな相棒。興奮気味に話していると、おじさま二人が「いいところに連れて行ってやるよ！」と私たち二人を半ば強引に別なお店へ連れていく。中に入るとびっくり。中はセマナ・サンタの香に包まれて、マリア像やキリスト像が並ぶ。二人は「バルだよ」 と言っていたが、後でセビージャ在住の友人に聞いたら「Hermandad」だという。日本語で言うと「信徒団体」とでも言うのだろうか。私たちがふらり と通りかかっても入れない場所だという。その人たちと一緒だから入れてもらえたんだよ、とのこと。3時過ぎまで飲んで「今度セビージャに来た時にはうちに 泊まれよー。」なんて言われて別れる。もう一度彼らに会うために、また「Casa Manué」に行かなくては。きっともう一度自己紹介から始めるのだろうけど。
