-eco- ヘレスのフラメンコがやってくる!

2014813134015.jpg十数年前、ヘレスの小さなペーニャ「La Zua」へ初めて行った時のこと、当時ミヒータ(Mijita)と呼ばれていたアルフォンソが歌っていた。思えばカルピオ家の歌い手を生で聴いたのはこの時が初めてだったように思う。名前の通り小さい彼は、名前に似つかわしくない深い声で小さなペーニャの壁を震わせていた。

それから数年、またミヒータの公演があると言われ出向いた。そこにいたのはアルフォンソではなく、彼の息子だというミヒータだった。お父さんそっくりの顔で、やはりお父さんと同じように小さかった。期待を十分に膨らませて客席で待つ。少しだけ暗くなったところで、かれは小さく挨拶をして歌い始めた。その声は私の想像を大きく越えていたものだった。
「アイ。。」と声を出した瞬間、思わず震えた。これから始まるものはとんでもなく良いものになるのではないかと期待。そして一曲一曲が過ぎていくことに、その期待は大きな希望に変わった!「これだからヘレスは素晴らしい。ヘレスの歌はこうやって続いていくんだ!」と。またこうやって素晴らしい若者が輩出され、ヘレスのフラメンコは脈々と続く。

それからというもの、ヘレスに行くと「ミヒータの公演はないかな」といつも気にしている。それを知っている向こうの友人も「来週どこどこでミヒータ歌うみたいよ」なんて教えてくれたりして、またいそいそと出かける。ある日、ペーニャセルニカロスで秦晴美さんに会った。ヘレスに自らの生活をどっぷりと投じた彼女が「香ちゃん、ミヒータ日本に呼ぼうかと思ってるんだ」と小さな声で言った。あまりの興奮に私は「え?いつ?いつ?絶対行く!手伝うよー!」と大騒ぎしたのは2年くらい前だったろうか。そしてとうとうその時が来た!

ギターには泣く子も黙るドミンゴ・ルビチ。彼のギターほど歌と共に歌い、うねり、深く響くギターはないと言えるだろう。パルマにドミンゴの弟のホセ・ルビチ。彼の掌から生まれ出るコンパスは、いつでも見ている人の心を華やかにしてくれる。そして踊りにはカルメン・エレラ。アナ・マリア・ロペスの下でフラメンコを始め今や美しい素敵な踊り手である。ヘレスの匂いをぷんぷんとさせるこの4人が、この10月日本に降り立つ!想像するだけでも興奮してしまいます。日本からは東京公演に大沼由紀さん、福岡に生田りささん、大阪には秦晴美さんが参加。

日本にいながら「Viva Jerez!!!」とハレオがかけられるなんて。こんな時間を逃すものですか!いえ、逃してはいけません。

 

■「eco」 -ヘレスのこだま コンパスに響く

  ●福岡公演 会場:ロス ピンチョス 10月11日(土) 19:30&21:00 
     一部 5000円 通し 9000円(全指定席)

  ●東京公演 会場:サラ・アンダルーサ
     10月12日(日) 19:00&20:45 10月13日(月・祝) 14:00&15:45
     一部 5000円 通し 9000円(全指定席)

  ●大阪公演 会場:アルディエンテ
     10月18日(土) 18:00&20:00
     一部 6000円 通し 11,000円(全指定席)

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      福岡eco-jere-live-fukuoka@outlook.jp
      東京eco-jere-live-tokyo@outlook.jp
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